テレビゲームあれこれ日記

『西村京太郎トラベルミステリー 悪逆の季節 東京~南紀白浜連続殺人事件』 (PSP用ソフト)

 PSP用のミステリーアドベンチャーゲーム『西村京太郎トラベルミステリー 悪逆の季節 東京~南紀白浜連続殺人事件』(株式会社マーベラスエンターテイメント)を、さんざん迷った末に購入。

 プレイヤーが刑事となって殺人事件の謎を追っていくという、サスペンスドラマのようなゲーム。

 本作はPSPのオリジナルではなくて、実はリメイク作品です。
 1994年、当時の松下電器産業(現・パナソニック)から“3DO REAL(スリーディーオー・リアル)”という家庭用ゲーム機が発売されましたよね。その3DO REAL専用ソフトとして発売された同名作品のリメイクです。

 ただし3DO版最大のウリでもあった実写映像(※註:主人公の“十津川警部”に俳優の松方弘樹、“亀井刑事”にコメディアンの故・荒井注といった、当時のゲームとしては異例の豪華キャスティング。他にも有名芸能人が多数出演)までは、さすがに今回のPSP版では再現されておらず。うーむ、残念。

 3DO版は、僕が敬愛するゲームデザイナーの堀井雄二氏が、ゲーム雑誌のインタビューで盛んに褒めていたので遊んでみたかったのですが、そのためだけに高価な3DO REALのマシンを買うような余裕などなく、プレイを泣く泣く諦めておりました。

 さてさて、それではPSP版のプレイを開始。
 なるほど普通に楽しい。アドベンチャーゲームとして傑出した出来ではないけれど、この種のジャンルが好きな人なら夢中になれる内容です。

 ゲーム雑誌『週刊ファミ通』(6月12日号)のクロスレビュー評点――5点、6点、7点、6点――(編集者4名による10点満点での評価)は、ちょっとシビアかなと思いました。5点は厳しいなあ。別にいいけど。

 ただ本作、ゲームとしての粗が目立つことは確かですね。

 僕が個人的に気になったのは、プレイヤーがストーリーを進行していく上で全く役に立たない、いわゆる“ムダ”な選択肢を選んだ時の、登場人物から返ってくるリアクション(セリフ)の淡白さ、つまらなさです。 

 たとえば色々な証拠品を見せても、それがフラグ立てに必要のないものであれば、相手が機械的に「これがどうかしたんですか?」としか言ってくれない、とかね。「あ、また同じことを言った!」みたいな。

 推理アドベンチャーゲームではよくあることですが、本作は“ハズレ”のコマンドを選んだ時の穴を埋めるリアクションが希薄すぎて、心理的に物足りなく感じる局面が非常に多いんですね。

 本作における味気なさの原因は、ここにあると思います。

 昔ながらのコマンド選択型のゲームのリメイクだから味気ない、とかいう問題ではないのです(『逆転裁判』だって別に古くさくないしね。あくまでも作り方の問題)。

 ゲーム的な処理を怠るのであれば、「いっそのこと、ストーリーの原稿をそのまま紙に印刷して読ませてくれたほうが楽しいし、手っ取り早いよ!」ということになりかねません。ストーリーの展開そのものは面白いだけに、非常にもったいない。

 さらに、登場キャラクターの表示がオリジナル版の実写映像から一転、青色のシルエット表示になってしまったことも、その味気なさに拍車をかけています。
 ノベル系のゲームではないのだから、普通にキャラデザインを起こしてもよかったと思いますよ。

 逆に言えばオリジナル版は、ストーリーや実写の映像のインパクトに依存することで成り立っていたゲームだったのかも知れないなあ。

 と――。
 いささか鼻息が荒くなりましたが、とりあえずクリアまでは楽しんで遊ぶ予定。
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by atom211974-3 | 2009-06-13 18:08
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